サロンワークの中で、お客様に相談される日々の生活のなかでの髪に対する困り事、その時にお客様にお伝えする解決法。今回はそんな悩みと解決法をお伝えします。
毎朝しなくてはいけない髪のスタイリング、『寝癖』がついていてうまくスタイリングできないことってありますよね。
寝癖がつきやすい髪質、つきやすいカットというものがありまして、スタイリングするにはまず『寝癖』をとるところから始めなければなりません。
ですので、寝癖がつかないようにする方法、寝癖の取り方をご紹介します。
Contents
なぜ寝癖は付くのか？
髪に水分がある状態で寝ると、寝癖はつきます。
寝癖は髪が濡れている状態から、乾いていく最中に枕などに髪が押さえつけられて、その部分が癖づいているということなのです。
髪は水に濡れると髪の中の結合が切れます、そして乾くと髪の再結合おきます。
これを『水素結合』と言います。
この水素結合を利用して、髪の形を変化させて髪を綺麗に見せている技術がブローやマジックカラーです。
髪が水に濡れると、髪の結合が切れてデリケートで、柔らかく形を変えやすい状態になっています。髪が乾くと結合は繋がります。ここが大切なポイントなんです、自然乾燥でも結合はつながるのです。
しかし、濡れて結合が切れている状態は、柔らかくて形を変えやすい状態です。
要はくせがつきやすい状態にあるわけです。
水分が髪に残っているときは、このくせがつきやすい状態が続いているわけです。
寝癖がつくということは水分が髪にある状態で寝てしまって、枕などに押さえつけられている部分の髪の状態を髪が記憶して『寝癖』になったということですね。
もし、髪が濡れている状態でも髪が綺麗に落ちている状態ならば、髪に寝癖はつかないということです。
しかし、自然乾燥で髪の中の水分が全てなくなるというのは、なかなかに大変なことだと思います。
寝癖をつかなくする方法
ドライヤーを使用しての、髪の完全乾燥がオススメです。完全乾燥がポイントです。
完全に乾かすことで髪の中の結合はしっかりとくっつき、髪に癖がつきにくい状態となります。そうなることで、寝癖はつきにくく、朝のスタイリングは格段に簡単になるというわけです。
しかし完全に乾かすというのは簡単ではありません。
私も美容師になりたてのアシスタント時代に、お客様の髪を完全乾燥したつもりで、先輩スタイリストに確認をお願いしたところ。「まだ濡れている」と指摘をもらっていました。
なぜそのようなことが起こるかというと、髪の毛はドライヤーで乾かしていると熱を吸収します。髪自体が熱を持つのです。
その状態の時に、髪が濡れているかを確認しようとして髪に手を入れた時に、髪の温かさでまだ濡れているのにもかかわらず、髪の温かさでもう乾いていると判断してしまうのです。
そうなることで、まだ半乾きなのにそのまま寝てしまい『寝癖』がつくというわけです。
完全乾燥は、プロの美容師でも何気に大変な作業です。それが自分の髪となるとかなりの労力を要するということはみなさん知っている事と思います。
ですから、ドライヤーはいつも新しい商品が山のように販売されるわけです。
そしてダイソンのドライヤーが5万円と高額なのに売れるのは、「熱で乾かすのではなく、風の勢いで乾かす」ので「暑くなく、乾くのが早い」のです。
ドライヤーで完全に髪を乾かすの事が簡単にできるのです。
話がそれてしまいましたが、髪を完全乾燥すれば、髪は寝癖のつかない状態になります。しかし、完全乾燥は簡単ではなく労力を労するということで、事項では簡単に完全乾燥する方法を紹介します。
髪をドライヤーで簡単に完全乾燥する方法
この方法は、美容師がアシスタントの時に習得する技術です。ですから、実践していただければ確実に自分の髪を乾かすという作業は楽になり、完全に水分を乾かすことができます。強いては寝癖もつきずらくなり、朝いいコンディションでスタイリングをすることができます。
完全乾燥の簡単なやり方
- タオルドライをしっかりする
- 乾かすのは乾きにくい箇所から行う
- 最後に冷風をかけて髪の温度を下げる
の３項目です。覚えておくと便利ですので１つずつ説明していきます。
タオルドライをしっかりする
タオルで髪の水分をしっかりと取ることでドライヤーにかかる時間は大幅に減ります。大半の方がタオルで髪を乾かすということをしっかりとやっていないのではないでしょうか。なんとなくやってしまっていませんか？
タオルで髪の水分を取るドライも方法をタオルドライと言います。
- タオルドライの仕方はタオルで頭皮の水分をふきとるという意識で行うと良いです。タオルで髪の水分を取るという意識ではなく。頭皮の水分を取ろうとすると、自然に髪の根元部分の水分も取れるため。
- 髪をタオルで包みを抑えるような感じで水分をとっていく。
濡れている時の髪は、傷みやすくデリケートなため、髪どおしをこすり合わせるとダメージになります。
髪の中間から毛先をタオルで包んで、擦るように乾かすタオルドライは、髪の表面のウロコ＝キューティクルをはいでしまいます。その結果、髪カサカサの状態になりパサパサな髪になりますので注意が必要です。
この２点に気をつけて、しっかり髪の水分をとってからドライヤーで髪を乾かしていきましょう。
ドライは乾きにくい箇所から行う
水分が残る箇所は、もみあげ、耳後ろ、襟足の髪です。
ドライヤーでドライをするときは乾かしやすい、前髪や顔周りの髪、トップからではなく、
乾きにくい、もみあげ、耳後ろ、襟足の髪から乾かすと完全乾燥しやすいのでオススメです。
なぜ乾かしやすい場所から乾かしていくと、よくないのかというと。
乾かし易い箇所から乾かしていくと、その箇所が乾いた後に、先ほど挙げた乾きにくい、もみあげ、耳後ろの、襟足髪に水分が残ってしいます。
が、乾きにくい箇所から乾かすと、その個所が乾いた頃には、乾かしやすい箇所も乾いています。
乾きにくい個所の髪は、内側に生えているので乾きづらいです。乾き易い個所の髪は表面にあるので乾き易いので、内側から、乾かしていくと自然に表面にもドライヤーの熱は当たるので内側が乾いた頃には表面も乾いているということです。
こうすることで髪に水分を残さず完全に乾かす事ができます。
最後に冷風をかけて髪の温度を下げる
完全乾燥できたなと思ったら、最後にドライヤーで冷風をかけて、髪の温度を下げて再度ぬれている箇所がないか確認してみてください。
髪はドライヤーの温度を吸収してしまいますので、全部乾いたと思っても乾いていないことはよくあります。
そして、冷風する最大のメリットは『寝癖がつきにくくなる』ということです。
髪は熱を加えた時に形を変化させれて、冷えた時に形が固定するという性質があります、ですので冷風でしっかり髪を固定してあげることで寝癖がつきにくくなるのです。
それでもやっぱり寝癖がついた時の為に寝癖の取り方をお伝えします。
寝癖の取り方
寝癖の度合いにもよりますが、どんな寝癖にも対応できる対応策をご紹介します。
寝癖直しのスプレーなども市場にはありますが美容師目線からすると全く必要ありません。
寝癖を直す１番の方法は『髪を濡らしてドライヤー』です。
誰しもが知っているこの方法ですが実はコツがあります。
- 髪の根元のみ濡らす
- 手を濡らして、その手で髪の根元を濡らして、ブラッシングする。
- 濡れている箇所のみ乾かす
の３つです。
髪の根元のみ濡らす
髪に癖がつくと、癖がついている箇所を修正したくなりますよね、しかしそれでは癖は、修正できません。
これも美容師さんが学ぶ、基本技術なのですが、髪の癖の原因は髪の根元にあるのです。
ですので、癖の修正は癖のでている毛先ではなく、根元を直すと毛先の癖も修正できるのです。
ということで髪の根元を濡らすことでどんな度合いの寝癖でも治せます。
手を濡らして、その手で髪の根元を濡らして、ブラッシングする
そして濡らし方です。
びちゃびちゃに髪を濡らすと、ドライヤーで髪を乾かすのも大変になります。ですので、的確に癖が取れる程度ぬらしてもらいたいので、手を使って髪の根元を濡らして、その後ブラッシングをしてください。それで癖が修正できていないときは水を足していくまたブラシングをして癖が取れているか確認するを繰り返してください。
そうすることで、自分の髪の癖はどれくらいの水分を与えたら癖が取れるのかを把握できます。
自分の髪を把握することは、自分の髪を綺麗に仕上げる上で、とても大切なことです。
濡れている箇所のみ乾かす
最後に濡れている箇所のみドライヤーを当てますこのドライは寝癖が取れるくらいで大丈夫です。
この時、自分の理想とするヘアースタイルをイメージしてドライヤーをすることでより綺麗に仕上がります。
まとめ
以上が寝癖がつかないようにする方法、寝癖の取り方でした。
理由を理解することで、癖の取り方も容易になります。
しっかり『ドライヤーで完全乾燥』してあげること、寝癖は『根元から濡らすこと』が大切です
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