「ニット」を作るきっかけとなった、5つの経験と想い『その1』

初めましての方もそうでない方も、このページを見ていただきありがとうございます。TUMUGUの代表をしておりますMaruと言います。 

2019年から開始していますTUMUGUのデザインツール、ボリュームアップエクステ『ニット』。おかげさまで好評をいただいております。 

 

「トップのボリュームが出ない」

「地肌が透けて見えてしまう」

「髪が細くて、ぺちゃんとしてしまう」

 

『ニット』は、こうした大人女性の髪のコンプレックスを解消できる新しいデザインツールです。

今回の記事を動画化しました。ぜひご覧ください

他サービス(ウィッグ、薬剤の服用、ヘッドスパ、育毛など)に比べ、即効性に優れ低価格です。今最も注目されているデザインツールなのですが、まだまだ世間の認知度は低いのが現状です。 

このサイトを通じて、皆様にこの『ニット』というサービスを知っていただき、髪にコンプレックスを持っている方・悩んでいる方のコンプレックスを解消して、喜んでもらいたい。人に喜んでもらえるサービスを世に広めたい。そんな思いでこのサイトを立ち上げました。

今回は私、MARUとはどんな人間なのかを知っていただきたく、自己紹介したいと思います。この記事を通して、こんな奴が今『ニット』というデザインツールを世に広めようとしているんだな、ということを知っていただければ幸いです。

5年先、10年先を見る

こういう事をいうと、事業家みたいなこと言ってるな!こいつ調子乗ってるな!と思われるかもしれませんが、そういうことではないんです。『先を見ていないと、生きていけなかった』と言えば、誤解なく伝わるかもしれません。この価値観は、17歳の頃に自ら自分に染み込ませた価値観なんです。

何があったかと言いますと。

1980年。海援隊が「贈る言葉」をリリースしたこの年、日本はバブル景気でした。私の両親は当時、新潟で着物の訪問販売の自営をしていました。バブルの影響もあって贅沢品である着物も売れて、両親の事業は成功。当初は田舎の借家に住んでいましたが、1990年には新潟の都心部に家を持つまでになっていました。その頃、私は中学生で、ただただ野球に夢中でした。

そして事は起きました。

1994年、オウム真理教による松本サリン事件が発生した年です。ミスチルが「Tomorrow never knows」をリリースした当時の私は高校3年生で、夏の甲子園の地方予選に向け練習に明け暮れていました。 

バブル崩壊の影響を受け、両親の事業が破産したのです。私にとっては突然の破産でした。自己破産も負債の清算もしておらず、最悪な形の破産でした。そしてある夜、父に言われます。「荷物をまとめて車に乗り込め、逃げるぞ。」

こうして両親と小学5年生の妹と私は、家族4人で夜逃げをすることになりました。

初日の夜、17歳の私には何のことか分からず、「2〜3日でまた家に戻れるんだろう」くらいにしか思っていませんでした。

そして1週間が経ち、2週間が経ちます。私達は4人で1個の缶詰めを分け合い、飯ごうで米を炊き、公園で顔を洗い体を拭いて、車の中で寝ながら、とにかく北へ逃げていました。

不幸は続くもので、この年オウム真理教のサリン事件の影響で、夜には見回りの警察官が非常に多かったのです。公園の駐車場に車を止め、車の中で寝ている家族を見て怪しいと思わない警察はいないでしょう。

父が警察に職務質問をされそのまま警察署まで連れて行かれ、そのまま朝まで帰ってこないような事もよくありました。

このような生活が続き、私達は日に日に疲弊していきました。毎晩、不安に襲われました。今までの生活に戻れる日は来るのか?決して親には聞けない。自分の中で自問自答が続きました。私は自分の認識の甘さに打ちひしがれ、これは現実なのだと、この時やっと実感し始めました。夜が来るのが怖くなっていました。

そして、父は決断します。私と妹を山形にいる親戚に預け、両親2人だけで逃げることを決めたのです。なぜなら、このまま家族4人で行動していると警察に怪まれる上に、何より我が家にはもう残されたお金が無かったのです。

家族は別々になりました。

もちろん、親戚には歓迎されませんでした。親戚の家にも、小さな子供がいます。まだ10歳の私の妹1人なら面倒見てくれるということでしたが、高校生の私は住み込みで働ける職場を探して、1人で生きていくようにと言われました。

当然です。今ならそう思えます。でも、野球しかしてこなかった当時の自分には、その言葉はあまりにも重くのしかかりました。

今まで17年間、私は親に生かしてもらっていたのだ」とこのとき初めて思い知りました。

「こんな家族の一大事に何もできない、自分の無力さ」、そして「何も行動しない行動力の無さ」。何よりも「未来に何が起こるのかを考えるという発想すら持ち合わせていなかった自分」に対し、強烈に自己嫌悪が襲いかかってきました。

しかし逃げ道はありません。前を向くしかない。この先には輝かしい未来があるのだと信じて、今を生きるしかない。今が苦しくても、それは未来の自分の為なのだと思い込むことで、私は日々の自己嫌悪と戦いました。

ちょうどそんな時でした。親戚の家に、私の高校時代の友達から電話が来たのです。

彼は、何ヶ月ものあいだ学校にも部活にも来ない私を心配して、私の家へ様子を見に行ってくれたのです。私の事情を知った彼は、親戚の電話番号を調べ、電話をくれたのでした。

彼と彼の両親は、私を家に迎え入れてくれました。私が高校を卒業するまで、面倒を見てくれたのです。卒業後、2年間かけて卒業までに掛かったお金を返済して、私は美容師の道へ進む事になります。

しかしながら、彼等との生活を始めてからも、家族の離れたことで、私は毎晩、さらに大きな不安を感じるようになってしまいました。両親と妹が不幸になる悪夢にうなされる日々が何年か続きました。

その悪夢を見ない為に、私は未来の事を考えました。未来の前向きなイメージをしっかり思い描く事で、悪夢を見ずに済んだのです。

親と妹と4人で暮らしているイメージを思い浮かべるようにしていました。そのためには今どうするか?1年後どうなっていたいか?5年後にはどうしているか?

ポジティブなイメージを保つのは大変でしたが、具体的に考えれば考えるほど、不安感は消え、悪夢を見なくなるのだと分かりました。

両親が私を迎えにきて、また一緒に暮らすことができたのは、友人一家との生活を始めた2年後の話でした。 

まとめ

「5年先、10年先を見る」ことを、私は自分の経験したトラウマから学びました。もともと才能を持っていたわけでもなく、能力があったわけでもなく、ただ生きてきて経験したトラウマから、否応なしに学ぶしかなかったのです。

『先のことを明確に描き、5年後、10年後をイメージする』。これは、私が10代の頃に身をもって学び、今なお私を作っている思考の1つです。

私は5つの経験が『TUMUGU』の生まれるルーツとなったと感じています。今回はそのうちの1つを記事にさせてもらいました。次回は2つ目の経験を記事にしていきます。

 

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